レフりーは流れをつくり、選手は信頼する

野球では、アンパイアと呼ばれる審判ですが
ラグビーの場合、一般的にはレフリーと言われています。
(正しくは“レフェリー”だそうですが、ここではレフリーとします。)

ラグビーの発祥時、レフリーは置かれていなくて反則が起きると選手同士で話し合ってどうするか決めていたそうです。
当然、お互いの主張は異なるわけですから
そのうち公平な判断を下してくれる中立な立場の人が必要とされるようになり
これがラグビーにおける「レフリー」の誕生となりました。
“referee”の本来の意味は、「仲裁人」あるいは「調停者」ですから
こう呼ばれていることにも納得です。
ボクシングやレスリングなどの格闘技と同じ考え方なのかなと思います。
野球の“umpire”は文字通り、「審議し判定を下す人」
ストライク・ボール、アウト・セーフ、ファウル・フェアの判断をするわけですから
こちらも、なるほどと感じます。


ボクシングといえば、先日行われた長谷川穂積選手の世界戦
勝ったことも凄いことなんだけれど、なんといっても
飛び級で2階級制覇を成し遂げたことは賞賛に値すると思います。
減量苦から階級を上げるボクサーは珍しくないけど、やはり飛び越えての昇級はそれだけハードルも高かったはず。
当然上がった場所には、これまでの階級よりも2段階強い相手がいるわけです。
現在、ボクシングの階級は細かく分類されていますが
大きく考えた時、フライ、バンタム級とはワンランク以上の格がある(と私は思います)のフェザー級という階級で
KOこそありませんでしたがジャッジ3−0の完勝!
負けた相手に完敗を認めさせた実力は本当に素晴らしく、
さまざまなサイドストーリーと共に感動しました。



さて、ラグビーのレフリー
現在日本で、フルタイムのプロレフリーとして活躍されているのはわずか3名のみです。
日本ラグビー協会ではレフリーのカテゴリーが上位から順に
A  ラグビー協会主催の主要試合、国内外の国際試合
A1   同上
A2 国内試合 
B  地域協会主催の試合       
C  所属協会主催の試合
この5つに分けられ、それぞれレフリーとして出場できるゲームが決められています。

C級レフリーから始めて、国際試合をさばくことのできるA1レフリーになるまでに
早い人でも10年以上かかるそうです。
その間、多くの実戦を積み、研修、試験を繰り返し一つ一つ階級を上がっていきます。
そしてA1からA級になるにもさらに年月をが必要とされます。
現在日本では上記3名を含めてもA級レフリーは10人にも満たない数だそうです。


協会所属のレフリーは、毎試合ごとにレフリーとしての仕事ぶりが数値に表されます。
1.反則を上手く取ってゲームをコントロールできたか
2.試合を何回止めたか
やはりあまり多く止めるのはよくないとされています。
ただし、トライの多いゲームはその都度止めることになるのでそれは考慮するそうです。
トータルストップエイジというこの一試合に何回止めたかという数値は平均80回〜100回ぐらいらしいです。
3.80分間をいかにマネジメントできたか
などの項目があり、レフリーひとりひとりが常に評価されるのだそうです。


今回調べたレフリーに関する情報の中で
多くのレフリーが同じく思っていること
それは
<主役はあくまで選手、レフリーは反則を見つけるおまわりさんになるのではなく
選手に「良い流れを作ってもらえて楽しかった、安心して任せられた。」と言ってもらえるような
信頼されるレフリーになりたい。>
ということです。



前後半、80分間をフルに動き回る体力をつけるため日々のトレーニングはかかさず
稀に密集プレーの時など、
近くから覗き込むように注視し過ぎて重いFWの選手の下敷きになり、大怪我を負ってしまってもめげることなく、一貫性のある笛を吹き続ける
常にブレないジャッジを目指しているラグビーというスポーツのレフリー
プロとして活躍できる人はほんの一握りです。
多くは、ラグビーが本当に好きで、仕事の傍らレフリーをやり
交通費とお弁当がでるくらいのほとんどボランティアという活動を続けていらっしゃいます。


選手と審判の信頼関係
どのスポーツにおいてもとっても大切なことですね。
選手に信頼されるためにはまずその判定をブレさせないこと。
さっきストライクといったのに、まったく同じコースをボールと言われたのでは
選手だって信用できません。
反対に選手の方も、常に審判をリスペクトする気持ちを持ち
その日の試合での自分を、審判を信頼して任せる。
投手であれば、審判のストライクゾーンにも合わせるくらいの投球ができれば
その日の主役にもなれるというものです。
審判やレフリーが作ってくれる良い流れ、
それを生かすも殺すも、主役である選手達ですね。


昨日行われた東西の大学リーグ最終戦で、同じような名門校が7位という屈辱の順位となってしまいました。
関東の法政大、関西の同志社大です。
大学選手権への出場を逃し、入れ替え戦に臨まなければならない両校ですが
敗戦を新たなスタートとできるのでしょうか、頑張って欲しいですね。


今週末は、いよいよ早明戦が行われます。
先日の早慶戦のような好ゲームが、また見たいなぁと思います♪



松井稼頭央選手は楽天入りが決定しましたね。
岩村選手も入団、これで岩隈投手も残留なら一躍優勝候補になってしまいそうですね〜
ノムさんには出し渋っていた楽天のお財布も緩みっぱなし、
星野仙一、恐るべし!