選手が選ぶベストナイン PART.2

前回の“PART.1”に続いて、今回は
「外野手編」から



記者投票では外野手3名として、得票上位から順に
マートン(212票)青木(187票)和田(170票)
次点がラミレス(158票)という結果です。

そして今回、選手達によって選ばれたのはポジション別に
左  ラミレス
中  青木
右  マートン
となり、記者投票MVPの中日和田選手は落選となりました。

今季、この4選手の活躍は素晴らしいものであり
通常シーズンであれば、文句なしに選ばれて当然のメンバーです。

巨人ラミレス選手は、本塁打、打点の2冠を獲得
数字的にも49本塁打、129打点と文句のつけようがありません。


ヤクルト青木選手は打率3割5分8厘で首位打者出塁率も4割3分5厘という見事な数字


阪神マートン選手も打撃3部門のタイトルこそありませんが
来日1年目にして、あのイチロー選手の日本記録を破るシーズン214安打で最多安打獲得
その内訳も、右62、中61、左50、左中11、右中11
右に左に打ち分ける広角打法は素晴らしく、こちらもケチのつけようのない成績です。



そして今回は選ばれなかった中日、和田一浩選手
4割3分5厘で最高出塁率のタイトルを獲得
3割3分9厘、37本、93打点、長打率もラミレス選手を上回りリーグトップの6割2分4厘
何より素晴らしいと思えるのが、四球92個という数字です。
我がジャイアンツの4番打者ラミレス選手の四球は、21個という少なさです。
この差が両者の打率の差となって表れています。(ラミレス、.304)
選球眼の良さに加え、相手ベンチと投手がその打者を警戒しているからこそ
黙ってファーストベースを与えられるわけです。
強打者なのに驚くべき数字があります。
それは、なんとシーズン死球がゼロだったことです。
セリーグ各投手が和田選手の内角を攻め切れなかったということも言えますが
最大の理由は、あのやや極端ともいえるバッティングフォーム
<オープンスタンス>にありそうですね。
和田選手が、ボールを手元まで引きつけて打てる打者であり
内角球のさばきに抜群の冴えを持った打者だということにあると思います。
西武時代から好打者であった和田選手ですが
ドラゴンズに移籍後
落合監督と出会ったことで、同じ右打者としてさまざまなことを学び
38歳にしてさらに打撃術が磨かれたのではないでしょうか。
骨折していたといわれる足の故障を抱えながらも全試合に出場
4番打者としてドラゴンズを4年ぶりの優勝に導き
最終的に敗れはしたものの、ポストシーズンでも勝負強さを発揮
今シーズンの活躍ぶりは、本当に素晴らしいものだったと思います。

ポジションごとに分けて考えた場合、レフトはラミレス選手と和田選手の争いとなりますが
以上のような理由に加え、両者の守備力を比較した場合
二冠を獲得したラミレス選手を外すのはありえない考え方かもしれませんが
私が選ぶ2010年セ・リーグ最優秀レフトは
中日ドラゴンズ和田一浩選手です。



選手間投票では他に
抑え、中継ぎ部門も発表されています。

中継ぎ
ホールド王となった中日浅尾拓也投手が当然のように選ばれました。
可愛い顔のどこからあんなに凄い球が出てくるのかというくらいの投球でしたね。
数々の日本記録となったホールド数、防御率1.68という数字
文句なしの選出です。
ですが、やはりジャイアンツファンとしては久保裕也の存在、活躍も忘れたくはありません。
チーム最多登板記録となる79試合、91投球回を数えました。
シーズン前半、チームの快進撃を支えたのは久保投手であったといっても過言ではないでしょう。
原監督の言葉によれば「チームがその試合で一番しんどい時にマウンドに上がってもらう投手」
でありました。
ゲームの後半のみならず、中盤の勝負どころで登板することも多く
しかもその回限定ではなくイニングをまたいでの投球も数知れず
文句一つ言わず、意気に感じて投げ続ける久保投手の姿が
常にジャイアンツ勝利の陰にあったものでした。
疲れから後半は、思うような働きができない場面もありましたが
今シーズンの輝きは失われるものではありません。
来季、どのポジションを任されるかは未定のようです。
たくさんの球種を操り器用な反面、
いまひとつ期待に応えられなかったこれまでを払拭する活躍を見せた今季をバネに
充分に疲れを癒し、来シーズンのチームVに貢献して欲しいです。



抑え
両リーグトップとなる42セーブを挙げた中日岩瀬仁紀投手
こちらも、選ばれてもちろん当然ですが
全盛時の「とても打てない」と思わせる投球は、特に後半戦において見られなかったのは残念です。
右の浅尾、左の高橋聡文投手の助けを借りたゲームも目に付き
落合監督の強い信頼があってのセーブ数であったと感じます。
防御率2.12という数字も寂しいものです。
抑えならば、1点台・・もっと言えば、0点台でもと厳しいようですが考えます。
かつての横浜大魔神佐々木主浩投手のような《これぞクローザー》というべき抑え投手は
今シーズンのセ・リーグの中にはいなかったのではないかと思いました。
来シーズンは、その場所に
ジャイアン山口鉄也
堂々と座れるようなピッチングを見せてくれることを期待したいです。



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