雑草魂をもう一度!

移籍金を含めれば総額85億円とも言われる
巨額の大型契約が発表され
テキサス・レンジャーズへの入団が決まったダルビッシュ有投手


同じレンジャーズに上原浩治投手が所属していることを
野球ファン以外のどれほどの人が知っているでしょうか。


1999年、ジャイアンツに入団
鮮烈な活躍を見せ、20勝を挙げ
最多勝最優秀防御率最多奪三振、最高勝率を記録
投手4冠に輝き新人王、沢村賞を受賞しました。
全ての野球ファンの目をクギヅケにしたことも遠い昔の出来事だったかのよう・・・



私は今でも自分の目で見た中で最高の投手は
上原浩治だったと思っています。
颯爽とデビューした上原もその後の野球人生は必ずしも順風満帆とは行かず
ようやく獲得したFA権を行使しメジャー入りした時にはすでに34歳になっていました。

もしも、あの時巨人を選ばず
エンゼルスへの道を選択していたら
メジャーでどんな活躍を見せてくれていたのか
それは誰にも分からないけどそんな風にも思います。
逆指名制度のあったあの当時
誰のせいでもない
自分で選んだ道だからポスティングで行けなかったことも仕方のないこと。



そうなんだけど
古田敦也
「構えたところにビシッと来る素晴らしさは僕が受けた中でもNO.1」と称えてくれたコントロールの良さ
大小、左右、縦横、自由自在に操ることの出来たフォークのキレ
球速以上の伸びを感じさせた糸を引くようなストレートの軌道



もしも、そんな上原が健在の時にメジャーに行けていたら
想像して残念に思えてならないのです。


自らを「雑草魂」と言いながら
本当の上原浩治は温室栽培で大切に育てられた「バラの花」のように
繊細で傷つきやすい弱い心を持った人間のような気がします。


3年目のオリオールズでようやく満足のいくピッチングが出来るようになり
テキサス・レンジャーズという優勝を狙える強いチームに請われて移籍。


そして迎えた去年10月のポストシーズン
3試合連続被弾というメジャーワーストを記録し
「監督の信頼を失った」とうなだれる姿、その後の落ち込みようを見るにつけ
思わず
「しっかりして!」と、画面に向かって叫んでいました。



メジャーでコツコツと積み上げてきた自信も、チームからの信頼も失い
未だ癒しきれていない心の傷があるのかもしれないけど
もう一度、上原浩治の力を見せてもらいたい!



25歳、日の出の勢いのダルビッシュ以上のボールを投げろと言われても無理なのは分かります。
でも積み重ねてきた投球術があるはず
今こそ「雑草魂」を胸にマウンドに上がって欲しいと強く思います。



1975年4月3日
同じ日に生まれた高橋由伸上原浩治
奇しくも今シーズン、同じように野球人生を懸けたシーズンに挑みます。



二人が再び「甦る」ことを信じて
その戦いざまをしっかりと応援していきたいです。


追記
日刊スポーツ速報記事〜1月20日 23:20

巨人高橋由伸外野手(36)が20日、沖縄での合同自主トレを終えて帰京した。隠善智也外野手(27)と中井大介内野手(22)とともに羽田空港に到着。「寒いね」と苦笑しつつ「体の張りはあるけど、予定通りにできた」と、充実した表情を浮かべた。

 春季キャンプの1、2軍メンバーの振り分けに関し、フルメニューをこなせるかが1軍入りの条件といわれている。高橋は「フルメニューはできるけど、2月1日に合わせてやっているわけではないので」と話しつつも「聞かれたら『順調です』と答えます」と自信をのぞかせた。