原田隆司レフリー

今週の<ムキムキ!!ノーサイド劇場>
余談ですが
番組タイトルの「ムキムキ」の後の「!」マークは二つ重ねてあるんですね。
一つだと思っていたので、フ〜ンって思いました。
ムキムキを強調してるんですねぇ〜
筋肉がスゴそうです「!!」



今週の出演は
日本で6人しかいないラグビー協会公認A級レフリーの原田隆司さん(44歳)

ラグビー経験者で
高校、大学を経て卒業後はニュージーランドに留学
ポジションはSO、FB


2度目の登場です。


前回も話題に出たルールのお話で盛り上がりました。


今回は実際に手に取ってみて欲しいということで
「ルールブック」を持参されました。
レフリーの方が持っているルールブックってどんなものなんだろう?
と思ったけど
何とこれがもの凄く小さくていわゆるハンドブックのような簡単そう(失礼)な
それほど分厚くもなく本当に手軽に持ち歩けてしまうようなものでした。


日本語版と英語版の二通りありますが
原田さんによれば、やはり英語版を読み込まなくてはレフリーは務まらないということでした。


ムキムキ!!ノーサイド劇場は野球番組の中の1コーナーなので
司会者も出演者も野球には詳しいけどラグビーはあくまで初心者。
一同、英語がペラペラらしい原田レフリーに羨望の眼差し〜


ラグビーは元々「13のルール」から始まったそうですね。
ラグビーの基本である「自分達でやりましょう」という精神の下
最初にルールありきではなく
まずラグビーがあって
それをやりたい人がやり易いようにルールも作りましょうということ。


それ故に毎年のようにルール変更がなされ
(中にはショーアップ的な要素も含まれているのかもしれませんが・・)
10年前のラグビーを知っていた人が久しぶりに見て
まるっきり違うルールに戸惑ってしまうことさえあるとか〜ホントかな?


一例としては22mライン内側からのタッチキックのルール変更
これはそれ以前のルールとは真逆の解釈となっており、近年でも大きな改正だったそうですね。



改正ではないけど、ルールということでは
今年1月9日に行われたトップリーグ神戸製鋼VSリコー戦の笛を吹かれた時のこと
次のような珍しい場面があったそうです。


リコー陣内、22mライン付近
神戸ボール、ラインアウトからラックを形成、何度かのラックを経るもなかなかゲイン出来ず
フェーズ(攻撃)を重ねながら最後は神戸のフッカーが抜け出しトライ。
この時、インゴール内でラフプレーがあり
足を出してしまった神戸・谷口選手(この日はロックで出場)がイエローカード・シンビンとなりました。
続くコンバーションは成功。


再開時のプレーは当然キックオフとなるはずですが
谷口選手の反則に対して、反則された側(リコー)にペナルティキックを与え
そこからプレーが始まるということになりました。


これは大変珍しいことだそうですね。
試合後、ラグビー関係者からも「あれは?」と聞かれたそうです。
私もこのことを文章にして上手く説明できないのですがいろいろ詳しく話されていました。
原田レフリーはルールに従って裁定したということです。



今回の放送で一番「ヘェ〜〜!」という驚きの声が上がったのが
レフリーの報酬について
野球の審判はトップクラスで年収1500万円から2000万円らしい(出演している元阪神、矢野捕手情報)のですが
ラグビーの場合、一試合ずつ支払われることになっていて
トップリーグで笛を吹いた場合
その金額は
何と


¥5000


「0」が一つ足りやしませんか?ですよね。
交通費(それも細かい部分のみ=少額?)は別途支払われるそうですが
日本でわずか6人しかいないA級レフリーが
一試合、走り回ってこの金額ということに一同開いた口がふさがらない様子でした。


試合数をこなせるのかと思いきやそうでもなく
原田さんの場合は今シーズンまだ7試合だそうです。
ちなみにアシスタントレフリーの時は更に下がって¥3000!


2009年に日本で行われたNZーオーストラリア戦を手伝った時の報酬は
それでも約10000円あったそうです。


ここで私は司会者に対して、「ツッコミが甘いぞ!」と思いました。
ラグビー王国と言われるNZやその他強豪国の場合
どのくらいの報酬があるのか聞いて欲しかったな。
日本だけが恵まれていないのか、海外もそれほど富裕なわけではないのか
ちょっと興味がありますよね。


もちろん原田さん自らがこの話題を持ち出したわけではなく
質問のコーナーがありそれに答える形、とても言いにくそうに答えておられましたよ。


恵まれないラグビーのレフリーという立場について
原田さん曰く
「今、若い人のレフリー希望者はとても多くて、みんなお金ではなくやりたくてやっている。
好きな笛を吹かせてもらって、やらせていただいているという気持ち」なのだそうです。



こういう問題は私なんかが安易にブログで書くようなことではなく
背景にはさまざまな問題点があると思われますが
やはり
ラグビーのレフリーという職業の存在価値がもっと高められるようになればいいのになと感じました。


それにはラグビーを愛する多くの方が望まれているように
ラグビー界そのものの拡がり、底辺の拡大、競技人口の増加
2019年W杯が日本で開催されることへの認知の深まり
たくさんの叶えたい願いがあるのだと思います。


お母さんと子供たちのためのタグラグビー教室もその一つですね。
ラグビーは怪我の多い危険な競技という先入観を取り除いてあげたり
ラグビーというスポーツが
いかに素晴らしい人間力を育んで行くかということを肌で感じられるような取り組みも
きっと日本のあちこちで行われているのだと思います。


毎シーズン、一番盛り上がるのが
対抗戦の明治ー早稲田の戦いというのではあまりにも寂しいし
日本の最高峰であるトップリーグのゲームにも
今より少しでも多くのスポーツファンの目が向くようになって欲しいですね。


まずはそのための個人としての第一歩
今年は出来るだけトップリーグのゲームにも注目して見ていきたいなと思っています。
見てるうちに、凄く好きな選手が出てくるかもしれないしネ!


以前にラグビーのレフリーについて書きました記事はコチラから
[http://d.hatena.ne.jp/usagi310kaoru/20101129/1291041256:レフリーは流れをつくる