亀井のサードコンバートに思うこと

今日から秋季練習開始
一部外国人選手を除く全選手がジャイアンツ球場に集合しました。

そこで原監督から
【亀井サードコンバート】という発言があり驚きました。
「類まれな器用さがある、彼がそういうポジションで争うことでチーム力が上がる」

確かに亀井義行選手
類まれなる器用さを持ち、野球センスも抜群です。
でも、それは外野手として
それも右翼手としてこそ生かされるべきだと思います。

昨年から今年、一塁手としての出場も増え
外野でもライトだけではなくセンターも守り
どの守備位置もそつなくこなし、まさに原監督言うところの「類まれな器用さ」を発揮しています。

けれども、複数のポジションを守ることにより
現在のジャイアンツ最高、日本球界でも屈指の右翼手としての輝きが
徐々に失われていることに気づかされます。

あれもこれも、あそこもここも
“類まれな器用さ”ゆえに“器用貧乏”になってはいないでしょうか。
そして、それは
あの素晴らしかったバッティングにも及び（私にはそのように思えて仕方がありませんでした。）
今季、一度も輝きを放つことなく屈辱のシーズンを終えています。

原辰徳監督は、多分・・
亀井選手のことが大好きです。
将来のジャイアンツを、坂本勇人選手とともに引っ張っていく存在として
大いに期待していることは、誰の目にも明らかですね。

だったら、その素晴らしい守備力
亀井義行が亀井義行として輝くポジション

ライトの亀井として生かしてやることはできないのでしょうか？

年齢的にも小笠原選手を一塁に固定したい
外野手は有り余るほどいる
ポジションの重なっている選手を生かすため
オーダーの中に絶対に入れたい亀井選手にサードにも挑戦させ
外野、一塁、三塁、どこでも守れる
しかもそのどれもが一流の守備力を持つ
そんな、夢を監督は持っているのでしょう。

昔、張本勲選手がジャイアンツに入団してきた時
当時レフトには名手といわれた高田繁選手がいましたが、張本選手の打力にはさすがにかなわず
押し出される形で、サードにコンバートされたことがあったそうです。
意地を見せた高田選手はキャンプから猛練習を積み上げ
見事その年の、三塁手部門でゴールデングラブ賞を獲得しました。
でも、その時には長嶋監督のきちんとした方針の下
サード固定という起用法があり、高田選手も迷いなく三塁手として出場。
その結果、打撃でも好成績を残し、センスのある守備でもその才能を遺憾なく発揮することが出来たのです。

器用な亀井選手のこと、
どのポジションでもゲームに出られることが一番、
悔しかった今シーズンを糧に言われたところで死に物狂いで頑張る、
そう思って、努力することは間違いありません。
私もそれを応援します。
でも、右翼手としての素晴らしい才能が潰されてしまうような気がして
とても残念な気持ちになった今日のニュースでした。

一、二軍のコーチ陣も正式に発表されましたね。
前回も書きましたが
二軍監督を川相さんに決めたなら、
せめて森脇コーチは、一軍の内野守備コーチとして若い内野手達を指導して欲しかったです。
日本一といわれる、名ノッカーぶりも見てみたかったし、こちらのニュースもまた残念です。

何を言っても、チームは監督の方針が最優先されるもの
来季、ジャイアンツの選手達が輝くための方針であってもらいたいです。